【現世の若者の現状】
文科省が2022年10月に公表した小・中学校における長期欠席者のうち、不登校児童生徒数は244,940人(前年度196,127人)で、児童生徒1,000人当たりの不登校児童生徒数は25.7人(前年度20.5人)。不登校児童生徒数は9年連続で増加し、過去最多となった。
また、労働力調査の結果を基に、いわゆる「ニート」に該当する「若年無業者」の15歳~39歳の数は、2020年には、87万人と言われています。その中でも15歳から24歳までの数が、2019年の24万人から37万人と大幅に増えている。
厚生労働省のニートの状態にある若年者の実態および支援策に関する調査研究報告書によると、学校教育段階で「躓き」を経験している者も多く、その原因として学校でのいじめ、ひきこもり、精神科・心療内科の受診経験のある者が約半数いると言われている。 そして現場にいる私たちが見てきた中には、精神科心療内科受診者には発達障がいからの精神疾患もあると考えられる。
【私たちの想い】
これからを創る若者に関わる社会問題である学校内のいじめ、不登校やひきこもり・発達しょうがいからの精神科・心療内科の受診を経験した後の15~39歳の若年無業者の増加に対して、先に生まれた私たちに何かできないかと考え、「出来ることから始めよう!」と考えたのが、この応援サポートハウス。
まずは、大人になるための階段を登り始めたばかりの小・中・高生対象に
「将来への希望」、
「対人関係」、
「仕事への期待」を
肌で感じられるような居場所を作り、人は人の中で育つことを体験し、地域の中で、その子の得意を伸ばしながら、自己肯定出来るよう、見守り、励まし、時には叱ったり、愛のある大人として関わりたいと思います。
その結果、
これからを創る若者が、自律の中で自立し、「自分らしく」元気に社会に巣立っていくことに繋げる。
【具体的な活動】
1.ショートステイ(家族からの自立)
親元を離れることを体験し、自立心を育てながらいろんな体験を通して経験し、学べる場所の運営。
2.「私らしく、あなたらしく生きる」 居場所
家以外の場所で過ごすことから始めます。ここでの過ごし方の中に時間割はありません。自由に過ごしてもいい場所です。10時~16時の間であれば、いつ来ていつ帰っても良いし、ゲームをしても、昼寝をしてもいい場所です。もちろん勉強するのもありです。自分で自分の時間を過ごす場所です。月数回、いろんな体験をするプログラムはありますが、自由参加です。
3.食育から自立支援
畑を耕し、種を植え、育て、収穫して、命のもととなるものを知り、料理して自分で食べることから、食の有難さを知る。そして、野菜のクズは堆肥にして土地を肥やしまた種を植え、無駄なものは一つもないことを実感する。
4.宅配弁当屋の運営
- 体験の場
- 次の体験の場になる便利屋へのきっかけづくり
5.地域密着型の便利屋運営
- 地域の一人暮らしの高齢者や高齢のご夫婦のみの世帯の困りごとを手伝う。
- 共働きのお子さんを持つ親御さんの困りごとを手伝う。
- 地域の人々とのコミュニケーションを図れる機会を作る。
- いろんな手伝いから、「自分の得意なこと」や「自分の好き」を探すきっかけづくり。
6.カフェ運営
- 地域の人々との交流の場
- 運営する中で「自分の得意」「自分の好き」を探す体験の場
7.訪問での応援サポート
【当事者に向けて】
学校に行かない選択をした児童・生徒や無所属の15~18歳の子どもや、どこにも所属していない18歳以上の若者の家に訪問し、まずは、本人の困りごとを中心に話を聴き、心に寄り添い、本人が望む未来へ向けて伴走します。
【ご家族に向けて】
ご家族の気持ちに寄り添い、何を問題とし、どんなことで困り、どのような未来を理想としているかなどをお聴きし、今の状態を脱出できるよう応援サポートします。